運動療法や物理療法を用いて機能の回復・改善を図るスキルを身につける。
本学は、「建学の精神」並びに「教育理念」に基づき、道徳的および社会的模範となる豊かな人間性を兼ね備えた医療技術者(理学療法士 ・ 作業療法士)を養成することを目的に、この目的の実現に向けた教育目標 ・ 学習の成果を明確に定めた教育を展開いたします。
将来への期待と夢を抱いて入学された皆さんには、国家試験を突破し、信頼される医療人として社会に貢献できるよう、3年間を有効に過ごしてください。
人間関係論
対象者との良好な人間関係を形成したり、職場での人間関係を円滑にするために、どのように行動すればよいかについて具体的かつ客観的に考察。援助的人間関係において必要な基本的態度やコミュニケーション技法等も学びます。
教養演習
1・2 年次で実施。専任教員によるゼミナール形式の『個別ゼミ』、全ゼミ合同の『合同企画』、希望するゼミが共同で行う『共同企画』があります。演習では知的活動への動機づけを高め、適切な自己表現能力育成などを目指します。
運動学
人体の身体的構造や、各器官組織の生理的、生化学的反応を理解し、実際の人間の運動、行動への応用について理解。また、人間の運動を構造的・立体的に理解し、運動療法の効果などを理学療法に展開していきます。
理学療法概論
理学療法の対象となる障がいについてWHO(世界保健機関)が提唱したICF(国際生活機能分類)に基づいて理解し、理学療法士としてどうのような能力を身につけなければならないのかを考えていきます。
整形外科学
関節疾患や脊髄疾患、末梢神経疾患、小児疾患・外傷、腫瘍などの整形外科疾患の概念・診断法・症状・治療法を理解します。同時に基礎医学で修得した関節・筋・神経・血管などのメカニズムを考えながら、その関連性も学んでいきます。
神経症候学
前半は、運動麻痺や感覚障がいといった神経症状別に原因を探る基礎となる部分を学習します。さらに、後半の学習に備えて、脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血、慢性硬膜下血腫、クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、レヴィー小体病など、70 余りの神経病の病名を系統別に覚えます。後半で神経病各論の詳細を学びます。
小児疾患系障害理学療法治療学
正常発達・反射への理解を深めていくとともに、小児領域の疾患・その障がいの特徴を学び、理学療法の評価・治療への展開について考えていきます。また、正常児・障がい児の姿勢や動作を理解するため、自身の姿勢や動作の確認も行います。
物理療法学
物理療法は、温熱や電気など物理的手段を用いて実際に対象者を治療する方法です。理学療法の中でも根拠が確立されつつある分野です。生理学的メカニズムを基に作用機序と適応、禁忌を説明し、根拠を持った物理療法プログラムの立て方を学修します。物理療法機器の使用方法についての実習も行い、基礎的な事項を臨床にいかに反映させるのかがイメージできるように講義を行います。
卒業研究
2・3 年次で取り組みます。研究の流れや手順の紹介、文献の読み方、研究計画書の作成の重要性と要件、研究の種類、誤差管理の重要性やデータの再現性と研究の再現性の重要性などを理解しながら、卒業研究をまとめます。研究活動のプロセスを通して、研究の意義・手法などを学びます。
カリキュラムポリシー(教育課程編成の方針)
- 理学療法学専攻のディプロマポリシーを達成するため、以下の方針に基づいてカリキュラムを編成している。
- 理学療法士及び作業療法士法など関係法規に基づいた養成教育の科目・ 時間を十分に確保する。
- 理学療法の臨床に早期適応できる行動力を養うため、実践教育を十分に確保する。
- 実践力を育成するための専門基礎科目・専門科目を体系的に配置し、PBL (課題解決型学習)、アクティブラーニングを導入する。
- 幅広く深い教養および総合的な判断力を培い、生命の尊厳を根底にもった豊かな人間性を涵養するため、教養科目を十分に確保する。
- 医療・福祉現場にとどまらず、健康増進、予防、スポーツやレクリエーションなどを含めた人間のあらゆる生活場面および地域において、理学療法の専門知識を応用して活動できる広い視野と技術を身に付けるための授業を編成する。
学修成果
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- 医療人として必要な医学的基礎知識を習得する。
- 理学療法士国家試験合格を目指し、専門的知識とスキルを習得する。
- 独善的でなく周囲との協調性を重んじ、患者対応に必要なコミュニケーション力を習得する。
- 幅広く深い教養および総合判断力を培い、豊かな人間性を習得する。
- グローバルな視点に立った考察力を習得する。
- 介護予防事業や地域の障がい者との接点などを通した地域連携に寄与できる。
- 将来にわたって、常に最新の知識や医療技術を得るための研究力を習得する。
アセスメントポリシー
愛知医療学院短期大学では、3つのポリシー(ディプロマポリシー、カリキュラムポリシー、アドミッションポリシー)に基づき、機関レベル、教育課程レベル、科目レベルの3段階で学修成果を査定・検証します。
入学前・直後 | 在学中 | 卒業時・卒業後 | |
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機関レベル | 各種入学試験 面接・志願理由 調査書などへの記載 各種アンケート |
休学率 退学率 進学率 学生支援への各種アンケート |
学位授与率 就職率 各種アンケート調査 |
教育課程レベル | 各種入学試験 面接・志願理由 |
GPA 進級率 休学率 退学率 単位取得状況 実力テスト 外部テスト 各種アンケート |
GPA 国家試験合格率 成績優秀者表彰 学位授与率 |
科目レベル | 入学前スクール プレースメントテスト |
出席状況 単位取得状況 授業評価アンケートなど |
カリキュラム・マップ
3年という短い期間の中で、上記の7つの「学習成果」を得られるよう、的確なカリキュラムを始めとする教育の向上 ・ 充実を目指しています。
カリキュラムマップは、「学習成果」と各科目との関連を示したマップです。
どの科目を修得するとどの「学習成果」の獲得に繋がるのか、是非参考にしてください。
年間授業計画 ・ 履修モデル
獲得すべき学習の成果に基づいた教育課程を編成、実施しています。
教養基礎科目は、「人間社会の理解」、「コミュニケーション」、「心と体の健康」の三分野から、自分の伸ばしたい能力、身につけたい知識に応じた科目を履修することができます。
また、障がい者スポーツ指導員資格(初級)の取得を目指す場合には、『障がい者スポーツ演習』を履修します。
履修モデル
2014年度以降入学生用 2013年度入学生用 2012・2011年度入学生用授業評価
より良い授業の提供・受講を目指して、学生と教員が共に前進するという考えの下に、本学では授業評価を毎年度実施しています。
授業評価アンケートの結果からわかることは、学生が協力的な授業は満足度が高いということ、つまり、学生が授業の雰囲気をつくり、その手ごたえを自己評価しているのではないかということです。授業づくりは教員の熱意と力量だけではなく、学生の協力が必要だということを学生たちに伝えていくことが大切なのではないかと考えています。