加藤 真夕美[作業療法学専攻]
子供が小学校に入学して初めての夏休み。そして初めての夏の宿題。 絵日記2日分にアサガオの種の観察日記2回分、読書感想文、応募ポスター そして自由研究。あとはおなじみの日誌。1年生ってこんなにもあるのか…。 でも、最近の絵日記は毎日じゃなくていいんだと感心(感謝?)しつつ 予定表が入っていたので、夏休みの始めに子供と宿題予定を立てることに。 何にどれくらい時間がかかるかなんて、初めての経験で親子ともども 予測がつかないので、とりあえずは提出日一覧とにらめっこしながら バランスよく配置してみる。 種はいつできるかわからないので、1週間予備日をもうけておく。 感想文とポスターと自由研究は結構時間かかるかもよ、と言うと 「かんそうぶん」の数日下に、覚えたての同じマーク「〃」を付けてみる子供。 まずは、予定を立てるという作業を初体験。 約40日の夏休み期間は4分割され、最初の10日が過ぎると登校日。 その10日の間に、絵日記とアサガオの種の観察(その1)をして、登校日に提出。 その次は約20日後に2度目の当校日。 そこで提出するのは、絵日記、種(その2)、読書感想文とポスターの宿題。 最後の10日間は、自由研究のみ。 ここでふと気がついた。 5日で1つの宿題をこなすことになる。このペースを守っていけば多く見える宿題も 実は案外たいしたことないのかもしれない。 ああ、これが「予定を立てる」の基礎かと、腑に落ちた。 登校日ごとに宿題を提出させることで、小学1年生のうちから予定を立てる練習を 丁寧にさせてくれているらしい。 その出題者の意図がよみ取れれば、8月31日に「宿題できてな~い」と 泣き叫ぶのび太君(by ドラえもん)にはならずに済むか。 宿題を制覇するにはその宿題の全体像を知ること。 全部でいくつあるのか、いつまでにやらなければならないのか 完成させるためにどれだけの日数が与えられているのか、自分の他の予定は…。 そして経験を重ねていけば、「自分はこの宿題にどれくらいの時間がかかる」という 見立てもできてくる。計画は自分の能力を見越した現実味を帯びたものになる…はず。 私たちの仕事計画や学生さんの国試対策、そして人生設計も、またしかり。 応用編としては、予定表にない緊急事態が舞い込んできたときの対処技能。 これを書いているのは8月の半ば過ぎ。今のところ、宿題は苦も楽もなく順調。 しばらくは、親の適度な距離での伴走が必要のようだと気付いたのも、この夏の収穫。
教員リレーコラム