教員リレーコラム

台風の後で

山下 英美[作業療法学専攻]

家の庭では2本のつるバラを半アーチのように仕立てているのだが、 先日の台風の後、今まで頭上にあった枝先が目の前に来てしまった。 そこで、主人の休日に合わせて、2人で直すことにした。 伸び放題の枝と密集した葉で雨を受け、重くなりすぎたために、 自らの重みで柵を押して倒してしまい、 支えを失って枝が大きく下がってしまったようだ。 2人がかりで枝を押し上げてみたところ、 太い幹は幸いにも折れてはおらず、 ホッとしたと同時に、バラの柔軟性に驚いた。 柵を直し、この機会に要らない枝を剪定してスッキリ軽くした。     その後、ポイントを探りながら添え木を1本あてがった。 久しぶりに2人で庭仕事をしたが、 力のない私は、掃われた枝を集めて短く切り、袋に詰めることに徹した。  今回はなんとかなったけど、 時期を逃すと取り返しがつかなかったかもしれないと思うと、 日ごろの手抜きを反省した。 しなやかに・シンプルに・ポイントを見極めて・得意なところを活かして・時期を逃さず・地道に… 自然とのかかわりの中から教わることも多いものだ。 と、難しいことを考えたのはこのコラムを書いている今であって、 8月中旬の暑い中、汗だくで庭仕事をした2人が、 その後、達成感に浸りながら、おいしくビールをいただいたのは、ご想像の通りである。
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