教員リレーコラム

「あなたの答えは何ですか?」

齊藤 誠[理学療法学専攻]

「答えは何ですか?」  研究の指導や講義時などに何度となく耳にする言葉です。 私としては「自分で考えてみて」と言いたいところではありますが… 学生の立場からすれば「何を勝手にやっているんだ」とか、「わからないなら聞けば良いじゃないか」などと言われることもあり、なかなか悩ましい(文句が言いたくなる)問題ではあると思います。 私の個人的な意見ですが…講義をしていると、常に正しい正解が一つであるかのように考え、それを求めている学生が多いような印象を受けています。 …もう少し、踏み込んだ言い方をするのなら、自分で考えたり、工夫したりするのが「面倒くさい」のかな?とも思います。 身に覚えのないことではないですから、咎めるようなことは言いません。 しかし、この「面倒さ」と「面白さ」は深く関係していると思います。 野球に例えるなら、試合を行うには会場や道具の用意、人を集める、そもそもルールを覚えるなど面倒なことがたくさんありますが、バッティングセンターへ出かけることは簡単です。では、バッティングセンターから機械的に投げられるボールをひたすら打ち続けるのと、試合を行うのでは、どちらの方が面白いでしょうか? 一般的には試合の方が楽しいと感じる人が多いかと思います。 学生の皆さんが取り組んでいる諸問題も、「面倒さ」の後ろに「面白さ」があると思います。 時間のある(夏休みにも入りますし)学生時代にこそ、面倒なことと向き合ってみませんか? 大袈裟ではなく、人生が変わるかもしれませんよ。
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