草川 裕也 [作業療法学専攻]
昨年11月頃から、レポート、卒業論文の文章をたくさん読んできました。 その感想を今回のコラムのテーマにしようと思います。 文章を読んできて一番気になったことは、誤字脱字でした。 本文中は当然ですが、表紙に書いてある所属、科目名、提出先に誤りがあるのは特に気になりました。 私は、誤字脱字を少しでも減らすためには、当たり前ですが、何度も繰り返し読み直すことが必要であると思います。 授業の準備、学会発表の準備、文章の作成時において、見直し、読み直しを行い、時間をかけた分、必ず内容はよくなると実体験を通して感じています。 そのため、毎回何度も繰り返し読み直すことで、文章を書くことがどんなに苦手であっても、「間違いがない文章」を書くことはできるようになると思います。 読み直しを繰り返すことが、文章をうまく書くための練習になるのです。 そして、「間違いのない文章」を書くということが、文章を書くときに最も基本となることであり、大切なことかと思います。 ぜひ、読み直し、見直しの時間を取りましょう。 加えてもう一つ、文章をうまく書くために必要なことは、繰り返し書くことであると思います。 これは、毎日作文しろとか、日記を書けということではありません。 学生のみなさんは、授業に参加していたら、文章を書く機会が必ずあると思います。 私が大学院生だったとき、授業中に先生の話を一生懸命聞いていたにも関わらず、先生に注意を受けたことがありました。ノートをとっていなかったことが問題であったようで、 「そんな態度でいい論文が書けるわけがない」との指摘を受けました。 自分から文章を書こうとしなければ、書けるようにはなれない、授業で聞いたことをノートに書くことも、文章を書く立派な練習になるという話でした。 配布資料をもらえればいい、授業を録音、録画すればいいのではなく、手を動かすことが大切なのです。 文章を書くことは、授業や臨床実習だけで必要なのではなく、卒業後、診療録を書いたり、報告書を書いたり、働いていく上で、必要な作業の一つです。 そのときになって困ることがないように、日頃から積極的に文章を書き、読み直し、見直しを繰り返してもらいたいと思います。
教員リレーコラム