教員リレーコラム

「清須市防災訓練に参加して」

山下 英美[作業療法学専攻]

先日,官学連携事業の一環として,本学の学生さん8名,教職員3名と一緒に,清須市防災訓練に参加しました。  愛知医療学院の担当はトリアージ訓練と応急救護訓練でしたので,事前に荒谷先生にご指導いただき,三角巾の使い方について練習しました。みなさん,”たたみ三角巾”って知っていますか?三角巾を包帯のように使う時の,基本的な折り方です。2人ペアになり,負傷者を想定して,この他にもいくつかの使い方を学びました。  当日庄内川の河川敷に着くと,何台もの消防車・自衛隊の車・たくさんのテント,堤防には穴のあいた屋根の実物大模型もあります。本格的な訓練に,一同びっくりするとともに,気持ちが引き締まりました。  救護所と表示されたテントで,消防署の救急隊の方々,消防士の方々,清須市の保健師の方々と共に,トリアージの説明を聞き,トリアージポストを設置しました。トリアージは救護所に搬送された負傷者に対して,治療の優先順位付けを行うためのもので,緊急治療群は赤,準緊急治療群は黄,軽処置群は緑のシートで表します。学生さんは保健師さんとペアになり,それぞれ担当のポストで負傷者を待ちました。私は,搬送先などを記録する役をお手伝いすることになりました。  地震発生のアナウンスと共に訓練が始まり,クレーンを使っての,がれきの除去訓練や,倒壊家屋からの救出訓練の後,負傷者が担架で運ばれてきました。「頭部外傷」「全身打撲」などの症状がゼッケンに書かれています。救急隊員によるトリアージ後にそれぞれのポストに誘導し,保健師さんの応急処置を学生さんが手伝いました。負傷者役には春日中学の生徒さんや市の職員とともに,本学の学生さん・職員も参加しました。  次々とやってくる負傷者の記録を読み上げるのに汗だくになりながら学生さんの様子を見ると,自分から率先して動き,負傷者の手足を支えて,保健師さんの手助けをしている姿がありました。後ほど保健師さんからも,「練習の成果がありましたね。とても助かりました。」と伺いました。学生さんからは,「ここを骨折したからここを固定するということが分かることが大切だと思いました」との言葉を聞きました。(さすが,PT・OTの学生さん!)訓練の後,久しぶりにさわやかな風を感じながら,炊き出しのカレーや炊き込みご飯,蒸しパンをおいしくいただきました。 東日本集中豪雨や各地での地震の様子を見聞きすると,災害への備えの必要性を痛感します。日頃から自分の地域や職場での備えを見直し,とっさの時に何ができるか,今回の経験を生かしていきたいと思いました。 皆さんも,もし機会があれば,地域の防災訓練に参加されてみてはいかがでしょうか。普段経験できないことから,たくさん学ぶことができると思います。
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