鳥居 昭久 [理学療法学専攻]
今年は比較的暖冬でした。そして、最近は本当に暖かい日が続いています。清洲公園や五条川土手の桜も満開になってきました。 春がやってきました。 選抜高校野球は、奈良県の智弁学園が初優勝して幕を下ろし、いよいよ新学期が始まります。 本学も、入学前ガイダンスも始まり、フレッシュな新入生がキラキラと輝く笑顔で登校してきています。 そして4月2日には入学式があり、新しい生活もスタートです。 新2年生や、新3年生も新学期にむけて気持ちも高ぶっている様子です。 そんな感じで、愛知医療学院短期大学の学校内も活気に溢れています。 でも…。 そんな春なのに、気分はイマイチすぐれない。なぜだろうか…。 やっぱり国家試験の結果です。 本学も、理学療法士国家試験は、4人も落ちてしまい、近年まれに見る残念な結果でした(本学PT合格率88.9%)。一方の作業療法士も4人が不合格(本学OT合格率89.7%)だったので、合計8人も涙をのむ結果になってしまいました。合格率だけで見ると、全国平均はPT74.1%、OT87.6%なので、それを上まわっています。でも、たとえ、たった一人でも不合格であったとしても、たとえ99.9%の合格率であったとして、私の気分が晴れることは有りません。それは、学生一人一人にとって、全体の合格率なんて関係ないからです。 私たち教員は、学生一人一人の立場になって指導しています。だから、誰一人不合格であって欲しくないのです。この資格を取得するために、ここまで頑張ってきた学生一人一人の取り組みを目の当たりしているので、みんなが必死に努力してきている姿をみているので、一人一人がみんな受かって欲しいと願っているのです。 今年もたくさんの新入生が入ってきました。一人一人が、理学療法士や作業療法士を目指して、期待を胸に入学してきます。この期待に応えるべく、私たち教員は全力を尽くす立場に有ります。 春なのに、気分が晴れないけれど、いつまでも落ち込んではいられません。清洲城の桜も毎年同じように咲き誇って、私たちに希望を与えてくれるように、私も、涙をのんだ8人を再び立ち上がらせて、前に進ませるしかない。そして、新しい3年生とともに、一緒に前に歩んで行きます。確実に、来年の春には、心の桜も満開になるように。
教員リレーコラム