加藤 真弓[理学療法学専攻]
「雇用の未来」という論文をご存知でしょうか。2014年に英オックスフォード大学のマイケルA.オズボーン准教授等が発表した論文です。米国労働省の定めた702の職業の10年後の消滅率を試算したもの。702の職業のうち47%が10~20年後にはコンピュータや人工知能(AI)、ロボットによって代わられるとしています。 日本においても、ある研究所が調査研究を行っているそうで、601の職業のうち49%が人工知能やロボットにとって代わると試算されているそうです。 理学療法士、作業療法士は… ? 人工知能やロボット等の代替の可能性が低い職業に入っていました。創造性や協調性が必要な業務、非定型な業務とされ、将来においても人が担う職業であると。 理学療法士、作業療法士の業務は、患者さんの心と身体を理解し、患者さんと協調して理学療法・作業療法を行います。一度立てたプログラムを永久的に実施するのではなく、患者さんの微妙な変化を様々な感覚を通じて知覚し、評価、治療、支援をしていく。障害の治療もそうですが、障害を持ちながらの患者さんの未来を患者さんとともに創造していく仕事です。同じ疾患であっても100人の患者さんがいたら100通りの理学療法、作業療法が存在します。それを考え、実践することがこの仕事の醍醐味ではないでしょうか。 さて、学生のみなさんはPT、OTの未来をどのように考えますか?…
教員リレーコラム